今回は今年の2月に行った東ネパールの続きをしようと、東ネパールのビラトナガルに向かいました。
何故かというと、タルー族の料理をもっと知りたいという欲求があったからです。
ちなみに前回行った時の記事はこちらから→https://dalbhat-shokudo.com/archives/2282

で今回はもう少し南に下って、ビラトナガルという町に行きました。

ビラトナガルの野菜のバザール

こんな感じ

オートリキシャー

とりあえず入った食堂のダルバート。

魚のカレーにしました。やっぱりカトマンズとかとは違う味付け。

これはチャート。チウラとじゃが芋のカレーの汁がたっぷり。

サモサ。

サモサについてるジャガイモの汁。

少し歩けばマイティリー族の農村。

こんな感じです。

水牛の乳のための飼育。

で!いくら探してもタルー族に出会わない。タルー族のカジャ屋に連れて行ってくれると約束していたホテルのスタッフにもすっぽかされる。インドみたい。

で!とうとう辿り着いた街でグンギ(ghunghi)を食す。やっとたどり着くがこれ一つ。納得はいかないがだいたいこんな感じ。お味は美味しい。以前に食べたものに比べても。

そして日程の都合でチトワンへ移動しようと思いバスで移動。の途中のItahariの街でのbhakha。

米粉から作ってアチャールと食べる。見た目は南インドのイドゥリーみたい。

ビラトナガルから約12時間のバス。むちゃくちゃしんどかった。

朝出発したのについたのはもう夜。セクワ屋さんを見つけて軽くいっぱい。

火が強すぎて黒い。。これぞネパールクオリティ。

翌日はsorahaへ。マスタードの花畑。これらはオイル用。

綺麗な河。水が澄んでいる。魚も泥臭くなくて美味しい。最近はカトマンズやマレクとかの魚はジャナクプルとかインドからきていて、なんというか調理しても泥臭さが残る。

そしてタルー族の村へ行く。釜戸の前のタル―族の女性たち。

裏庭から大根引っこ抜いてくれた。美味しかった。

シロウタでアチャールを作る。

これはタルー族のpokaを作る準備。バナナの葉。

もち米を蒸す。

次に魚のカレー。玉ねぎやトマトを使わずシンプルに昔ながらの調理で。

その間にバナナの葉でもち米を包む。

こんな感じ。

魚の調理中。

でその下の炭で焼く。

出来上がり。pokaはタルー族の新年に食べる料理だそうな。大みそかにpokaを焼く手前のバナナの葉で包むところまでしておいて、それと別にゼラチン質の多い魚でカレーを作る。翌日の新年の朝に焚き木をしながら沐浴をして、その火の下にpokaを入れて温めて、一晩寝かしてゼリー状になった魚のカレーと一緒に食すのが伝統だそう。もうちょっと調査が必要だけど。

出来上がった魚のカレー。すごく美味しかった!今回も色々と新しい発見が有り有意義な時間を過ごせた。

そして最後にふらふらと村を散策しているとおばちゃんが庭で豆を摘んでいた。

loharの豆。トゥール豆。これからまた乾燥するのだそう。

 

 

で、魚続きではないがどうしても食べたかったポカラの北側のカパウディへ。

去年もお世話になった女将さん。

マサラ潰す。

今回は蒸し魚とフィッシュヘッドカレーを作ってもらう。

凄く美味しい。ここの魚も臭みがなくとても美味しくいただいた。

蒸し魚もホクホクで美味しい!

↑で、今回びっくりしたのはポカラのホームステイ先でこれ知ってる?って見せてきたもの。カレーリーフ!
びっくりしたのが第一印象。そしてなんで?という疑問。

で、街を歩いているとカレーリーフを発見。そこの主人に伺うと最近インドからカレーリーフを広めるために苗を色々配っているそう。誰が広めようとしているのかは調査不足。ちなみに料理に使用されたカレーリーフの使い方はちょっと残念でした。

まあ、今まさに新しい食文化が根付くかもしれない瞬間を垣間見れたので良かったのですが。

 

そしていつもの安食堂。

毎日スクティーを干す。夜は運転手たちのたまり場。

ダルバート。

ヒマラヤ。やっぱり綺麗。

で、いったんカトマンズに戻り、リサーチしていたタル―族のレストランへも訪問。

内装はこんな感じ。

これはシピ(sipi) 。淡水の二枚貝。

左側のんがsipiで右側がghunghi。

グンギの下処理。

出来上がり。

こちらはタル―のカジャセット。こちらのスタッフに色々とタルー族の食文化の事を伺えてよかった。来年は西ネパールに行きたい。

しかしながら、食文化を掘るのは楽しいけど、やっぱり大変。

 

■番外編

こちらはパタンにあるちょっと変わったレストラン。各民族や地方の料理にフォーカスしている。ライ族やリンブー族、タルー族。季節ごとにメニューも変更する。

店内は清潔感のあるシンプルな作り。

興味あるなら厨房においでと誘っていただきレクチャーを受ける。

こちらはライ族やリンブ―族の郷土料理。苔や豚の血を使用する。

こんな感じ。

で豚肉を炒める。

ターメリックライスとキネマ(こちらも郷土料理。日本の納豆とは違うが煮ている)と一緒に食べる。美味しかった。

キネマでコクが出ているので深みのある味わい。

こちらはタンセン・パルパ地方のチャカウニ(奥のヨーグルトとじゃが芋の和え物)とバトゥック。

そしてこれはライ族やリンブ―族の豚料理。以前にも東ネパールで食べた豚の腸に米と血を入れて作る郷土料理。

もちろん美味しくビールでいただきました。

ここのレストランのオーナーはネワール族とバウン族のクロスカースト。しかもポカラ出身。ネパールのことに興味がある方ならご存じの通りまずこんなレストランは有りえない。色々な視点から見ても有りえない。なので若いオーナーになぜこのようなレストランをオープンしようとしたのかをインタビューした。

彼はインドネシアに1年間渡航した際にテンペに出会ったそう。しかも日本の文化にも興味があり、シンキ漬けや納豆などのことを知った際に、ネパールにも似たような食文化が有りすごく興味をもったそうだ。そこから彼自身がネパールの色々な民族の料理や地方の料理を探求し、研究し、レストランで紹介している。レストランに訪れたネパールの方々も、本当にこれがネパールで食べられているの?!とびっくりするらしい。そりゃびっくりするだろう。

なんかこういう人がネパールで活動するようになったことがすごく僕的には嬉しい。今までにはなかったことだし。しこもこれからこういったお店が増えるだろうとも僕は感じている。先述のタルー族のレストランだったり、東ネパールのバッカのみを取り扱うカジャ屋もカトマンズにできているし。なのでこの現象は、数年続いている外国の文化(特に西洋)を取り入れて変化してきたネパールの最近の都市部の食文化に対するカウンターだと思う。

そしてなにより僕自身もっと頑張って、日本でネパールでいろんな意味で影響を与えれるような活動をしていこうと改めて感じさせてもらった。