前回の投稿もあり今回は、ダルバート食堂も次のステージに来たので、少し長いですが、いろいろなネパールの料理、ネパールの食文化を知っていただくためにちょっとしたご紹介を分かる範囲で。 僕もまだまだネパール料理を探求中ですので間違えている、ちょっと違うなどございましたらご報告ください。あくまでも僕の主観です。なるべく客観的に書くつもりですが。
ということでネパールの料理について軽くご紹介します。
ネパールの料理は大体下記のように分類できると思います。
・ネパール料理
・ネワール料理
・チベット系料理
・ストリートフード
補足:ネパールは北海道の2倍ないくらいの国土に、30以上の民族(細分化すれば100以上?)があり仏教とヒンドゥー教、その他の宗教、そこに標高差もあり環境も文化も凄い複雑です。ちなみにそれぞれの民族にそれぞれの言語があります。(現在、ネパール語のみの民族も増えてきているみたいです。)
※ちなみにネパール語と例えばシェルパ語やネワール語は日本語と英語ぐらい違います。
※ネパール語が通じない地域もあります。
※同じ民族でも居住地で食文化は大きく異なります。
■ネパール料理
ダルバートと言われるネパール全土共通のもの。
ダル(豆のスープぽいの)とバート(ごはん)を基本におかずやお肉と一緒に食べるまさに日本でいう定食。ただ、地域、民族によってさまざまな味付け、スパイスの使い方や分量、食材などに違いがある。
※ネパール料理といえばダルバートってほとんどのネパールの人が答えると思います。
※よく日本で見かけるネパールの『家庭料理』=ダルバートみたいになっていますが、今は実際そうではなく、家庭のもあるし、安い食堂のもありますし、ちょっと値段が高いものや、ツーリスト向けなど様々です。
⇒ダルバートで有名なタカリ族の食堂のダルバート
※タカリのダルバートは他のものに比べ、品数やダルが違います。あとは肉のカレーの作り方も違います。ネパールでもタカリ族のレストランってだけで美味しいってなっています。
⇒タカリじゃない食堂のダルバート
※タカリ族じゃなくても美味しければ流行ります。盛り付けがちょっと異なりますね。
⇒高級店のダルバート
※ネパールの方も最近は高級店(ツーリスト向け含む)に来ています。
⇒山のロッジのダルバート
※基本はベジで、エベレスト方面やアンナプルナ方面で民族も違うので、そうするとダルやおかずの味つけも変わるので面白いです。
⇒家のダルバート
※家庭、民族によって凄い異となります。もちろんお金持ちかどうかでも。
<考察>
野菜や肉のスパイスの使い方、ダルの味付けとかほんとに違います。
食堂も上記のは300ルピー~400ルピーのちょっと高めのお店です。
※ツーリスト向けではなく、現地の人向けでこの価格は5、6年前には考えられなかった値段です。もっと安い食堂(150ルピー~250ルピー)ももちろんあります。又の機会にご紹介します。
→好みですが僕は300ルピー前後のローカルな食堂の人気店のダルバートが好きです。味もやっぱりおいしいです。ダルバート食堂もそんな食堂のダルバートをイメージしています。
※ちなみに高級店はローカルで500ルピー以上、ツーリスト向けなどで1,000ルピー以上でしょうか。古典舞踊など見るレストランではコース設定も多くUSD30以上とかのもあります。
※家のダルバートは今後、民族別、地域別により深く掘り下げていきたいです。
■ネワール料理
ネワール族という民族の料理。主にカトマンズ盆地。ちなみにパタン(ラリトプル)、バクタプル、カトマンズ(カンティプル)などの『~プル』が付く街には多くのネワールの人たちが住んでいます。昔、カトマンズ周辺を統治していた民族です。
料理も凄く種類が多く、特に水牛を使用した料理が特徴です。
お酒も大好きな人が多い民族なので、そういったお酒に合う料理も特徴です。
ちょっと辛めの味付け。
※下記は主にカトマンズ付近(カトマンズ、パタン、バクタプル)のネワール料理一覧です。
⇒チョエラ(水牛が基本の肉のスパイスマリネ)
※チョエラはハクチョエラ(焼く)/マンチョエラ(蒸す)等があります。味付け、スパイス使いも異なります。
※上記はハクチョエラ。
※上記はマンチョエラ
⇒ウォー
ネワール語では『ウォー』、ネパール語では『バラ』
豆をすりつぶして作った生地を使用します。
※↑上の乗っかているもの。これはオーソドックスなウォーのプレーンタイプ
※↑ミックス(ひき肉とたまご)のウォー
※↑一番手前のもの。生地にする豆の種類が違う。
⇒チャタモリ
米の粉を生地にしたもの。ひき肉や卵、ジャガイモなどを具材に使用する。
※オーソドックスなチャタモリ
※左の半分に折られたもの。ここのチャタモリが僕的にネパールで一番おいしい。
⇒そのほか
※一番手前がチョエラ、右上がカゴフライ。左奥がティショフライ。カゴは胃、ティショは脊髄。
※手前はアチャール、その右がじゃが芋、その奥は黒目豆。味付けはその店々でもちろん違う。
※左側がアルタマ(筍とじゃが芋のスープ)、右側がチウラ(干したおし米)とチョエラ。
※ホクソフライ。ホクソは水牛の肺袋に小麦とか卵をまぜた生地を入れて蒸した状態で売られている。
大体上記のこんな感じで、料理を選んで席でチウラという干した米と一緒にお酒とおつまみ的に食べる感じです。
お酒飲まない人ももちろんいます。※最近は飲酒運転の取り締まりが厳しいのも理由のひとつとしてあります。
※ちょっと良い店のアルタマ
※ちょっと良い店のカゴサデコ
※ちょっと良い店のティショサデコ
※バッフサデコ
※タリタリ(ネワール語でパルタカ※発音的に聞こえるのはパルトカ)
他にもユッケみたいなカチュラってのや、その他色々あります。ネワール奥が深いです。
そして大好きな料理です。
〈考察〉
基本的ににんにく効かせてます。チリパウダーもガンガン使ってます。普通の日本人にはちょっと辛いかもしれません。あと、ちょっと塩が強いのも特徴です。後は、水牛まるまる、余すことなく色々な料理があります。ネパールの中でも料理の種類の豊富さでは一番ではないでしょうか。
■チベット系料理
昔からの交易もあり、すごくネパールの食文化に影響を与えています。
いまではネパールの食文化に欠かせなくなったチョウメンやモモはその代表ではないでしょうか?※丸いタイプのモモなどすでにネパールの料理として確立されていたりします。
※チベタンスタイルのモモ。
※エッグテントク(テントゥクは水とん的で水とんよりもっと生地が平べったいです。
※バッフチョウメン(チョウメンは日本でいう焼きそば。)
※シャバレ(揚げ餃子的な肉のパイ包み揚げみたいなの。)
※トゥンバ(ヒエを発酵させて、お湯を注いで飲むアルコール)
※チキンチリ
※チベタンブレッド
※ギャコック(お鍋)
その他にも様々なチベット系の料理があります。シェルパ族やライ族など。
大陸つながりで、インドと中国の中間点のネパールらしい食文化だとも思います。
その他に、中国からの食文化として、豆腐やタケノコ、春雨や納豆なども食材として使用する民族もあります。
花椒という中国のスパイスもカトマンズ周辺では使用します。これがポカラに行くと、ネパール山椒になります。使用方法が異なりますが、ネパール語では同じTimmurってよく言うています。
〈考察〉
チベット系はどれも食べやすく、あっさりめな味付けが多いです。小麦粉を使用した料理が多いのも特徴です。最近、カトマンズなどの街のチベット料理屋とかはスープとってたりしていて美味しくなってます。
■ストリートフード
インドからのものや、ネパール独自なもの。ちょっとしたおやつ。
賑やかな場所に、華咲かせています。
※朝のいっぱいのチャイとシェルロティ(米粉の生地、ドーナツみたい)たまらん。
※ウォーとモモの屋台
※レモンを絞って炭酸にいれる。インド系?
※よく見かける煎り豆のおやつの店。ポップコーンもある。
※ココナッツ屋さん
※サモサ屋さん
※女子が大好きパニプリ屋さん
※これもパニプリ屋それとだいたいチャートも売っている。
※タス屋さん
※タメルの夜の屋台。ソーセージやチキンを揚げる。シャバレやモモもある。
※シェクワ屋さん。
以上、簡単ですがご紹介させていただきました。
他にももっとありますので今後も、もっと深く掘り下げてお伝えできればと思います。
今後も急速に発展していくであろうネパールの、食文化を見続けたいです。
そして、もっと勉強したいと思います。